東急がアーティストの活動を応援する
プラットフォーム「Art Valley」を始動

アート|2023.2.2
文=編集部

 人びととアーティストをつなげ、日々の暮らしにアートを届ける、そんな活動を東急株式会社が始めた。
 「Art Valley」は、アーティストの作品を販売するECサイトを軸にしながら、渋谷駅でのアート掲出やSNSでアーティストを紹介したり交流を促していくなど、アーティストの接点を増やす新しい試みだ。

「Art Valley」
公式サイト:https://artvalley-tokyu.jp/

 まずはオンラインを中心としてスタートし、将来的には、イベントやワークショップの開催など、街と連携したプロジェクトも計画。オンラインとリアルを行き来できるアートプラットフォームとなることを目指している。
 リアルな場での活動として、4月22日まで、東急線渋谷駅ヒカリエ改札口周辺でアート作品を展示する。特徴的なのは、展示作品横に掲出してあるQRコードを読み込めば、その場でArt Vally限定のNFTデジタルアート作品を購入できること。日常的に利用する駅でアート作品に触れ、その場で購入するという、他では体験できない新しいアートの取り組みとなっている。

リアルな場での活動の第1弾として、東急線渋谷駅ヒカリエ改札口周辺吹き抜けガラス面に、原田郁の作品が展示されている

 このほか、TOQビジョン(車内液晶モニター広告)や東急線沿線情報誌『SALUS』などの東急グループがもつ媒体を活かして、作品やアーティストのストーリーに触れる機会も創出していく。

Art Valleyリアルスペースプロジェクト

 東急の拠点である渋谷を中心にアーティストやファン、アート作品が集積するArt Valley。東急線沿線から日々の暮らしの近くにアートを届けていくため、リアルな場所での作品展示も積極的に計画、4月22日までの間、渋谷駅にて3人のアーティスト作品に触れることができる。
 アート作品がもつ背景のみならず、アーティストのことをより深く理解し、つながりをもてるプラットフォーム。Art Valleyの登場により、アートを身近に感じる「場」やコミュニティが形成されていくことだろう。

左から原田郁(Photo by:You Ishii)、田内万里夫(Photo by:Daisaku OOZU)、書道家 万美

〇期間:2023年1月23日(月)~4月22日(土)
〇場所:東急線渋谷駅 ヒカリエ改札口周辺吹き抜けガラス面
〇掲載アーティスト:
第1弾:2023年1月23日(月)~2月5日(日) 原田郁
第2弾:2023年2月23日(木)~3月22日(水) 田内万里夫
第3弾:2023年3月23日(木)~4月22日(土) 書道家 万美
※入れ替えによる無掲載期間あり

・原田郁(はらだ・いく)
2008年末よりコンピューター内に架空の世界を立ち上げ、仮想世界と現実世界を往来しながらその世界の中に入った自分が目にする擬似体験による風景を、主に絵画作品として描くという制作を行う。
海外アートフェアなどにも多数参加。主な展覧会に「六本木アートナイト2022」、「多層世界の中のもうひとつのミュージアム──ハイパーICCへようこそ」ICC/東京/2021年、「Within Without」ソウル/2021年、「Taipei Dangdai 2020」台北/2020年、府中市美術館公開制作「もうひとつの世界 10年目の地図」東京/2019年、「NEW DIMENSIONS」アートフロントギャラリー/東京/2018年など。
・田内万里夫(たうち・まりお)
マリオ曼陀羅:日本、フランス、オーストラリア、アメリカに暮らし、各地で宗教芸術、ストリートアート、トライバルアートなどに影響を受ける。2001年より独学で絵を描きはじめる。伊丹市立美術館キース・ヘリング展『LOVE POP!~アートはみんなのもの』(2012)で壁画プロジェクト「キースの願った平和の実現を願って」担当、国内外のギャラリーなどでの展示や、ライブペインティング/ドローイングのパフォーマンスを展開。
・書道家 万美(しょどうか・まみ)
MAMIMOZI
9歳より筆をもち、高校時代に独自のスタイル「Calligraph2ity」を確立。古典に立脚した書道とヒップホップなど、さまざまなカルチャーとの共通点を見出し、数多くのコラボレーションを実現。
独自のスタイル「MAMIMOZI」を信念に、日本各地、世界各地を巡る。単独「CIRCLE」パフォーマンスは、40ケ国を超えている。ディズニー、FENDI、ロールスロイス、アップルなど世界的ブランドとのコラボレーション、東京オリンピックなどイベントへの参画を積極的に行っている。

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