連載50周年を迎える少女漫画の金字塔『王家の紋章』の原画展が開幕!
2026年8月28日、『王家の紋章』の連載50周年を記念した「王家の紋章 原画展」が、東京・有楽町マルイにて開幕しました。

『王家の紋章』は、考古学好きの少女・キャロルが、古代エジプトにタイムスリップし、そこで若きファラオ・メンフィスと出会い、恋仲になり、ついには王妃になるという恋物語を中心に展開する歴史ロマンです。1976年、「月刊プリンセス」10月号(秋田書店)で連載が開始され、現在も連載中です。
作者の細川智栄子あんど芙〜みんは、姉妹のユニット。1958年、細川千栄子名義で、少女向けの月刊誌「少女クラブ」(講談社)に『くれないのばら』を発表しデビュー。以降、『あこがれ』、『アテンションプリーズ』などのヒット作を連発、現在までトップランナーとして走り続けてきた、少女漫画界のレジェンドです。
オープニング前日に開催された「原画展内覧会」の内容を交え、現地リポートをお届けします。
豪華絢爛な「古代エジプト」の世界へ
入口では、メンフィスとキャロルの巨大パネルがお出迎え。そして、「原画展を通して、21世紀という時代から『王家の紋章』の古代エジプトを感じていただければ幸いです」という作者のメッセージからスタートします。

今回の原画展では、きらびやかなカラーイラストや、名シーンを集めた漫画原稿など、90点にも及ぶ原画が展示されています。一筆一筆、心を込めて描かれた美麗な線から、墨の濃淡、ホワイトを用いた表現、艶やかな色彩などを間近に観ることができます。髪の毛1本まで丁寧に描かれたキャラクターたちは、今にも動き出しそうです。特に魅力的なのが、感情が宿る「目」。作者は、デビュー以来、魅惑的な目の表現に定評があり、少女たちの心をとらえてきました。キャラクターたちの熱情が表現された「引き込まれるような目」に、ぜひ注目してみてください。

修復作業により蘇ったカラーイラスト
展覧会最大の見どころの一つが、今回、初公開となる巨大なカラー原画です。

これらは1980年代に発売された『王家の紋章』のレコードの特典付録として作成されたポスター用の原画です。長い年月を経て、斑点状のシミ(フォクシング)などが現れており、それらを修復するために、フォクシング低減処理*が行なわれました。場内では、その修復作業の映像も公開されています。高度な技術により、鮮やかに蘇った原画を目にすると、「『王家の紋章』という芸術作品を未来に残していこう」という漫画編集者の熱い想いも感じることができます。
*古い書籍、和紙、版画などの紙資料に発生する茶褐色のシミ(斑点)を化学的・物理的な手法で薄く、または目立たなくする修復処置のこと。
私のタイプは? 「アイシスのエジプト神話占い」
そのほか会場では、「アイシスのエジプト神話占い」を楽しむことができます。生年月日や血液型などを入力すれば、自分がどのエジプトの神タイプなのかがわかります。なお、智栄子先生も芙〜みん先生も「ホルス」タイプでした。ホルスは、エジプト神話に登場する重要な神の一柱で、天空と王権を象徴しています。ハヤブサの頭を持つ姿で描かれることが多く、空を自由に羽ばたく存在として古代エジプトの人びとに崇拝されました。

また、音楽を作曲家の久石譲が担当したことでも知られている、『王家の紋章』の世界をイラストとストーリーで構成した映像作品「王家の紋章 イラスト・ストーリー・ビデオ」の上映も行なわれています。そして、この作品のために描き下ろしたイラストの原画も公開されています。

感動を持ち帰ろう! オリジナルグッズの販売コーナー
グッズ販売コーナーには、60アイテム以上のオリジナルグッズがせいぞろい。金箔を使用した「直筆サイン入り金箔アート」(税込55万円)という豪華なものから、メンフィスやキャロル、イズミルのキューピー人形(税込1650円)、複製原画(税込2420円)、A4クリアファイルや小物入れなどの文具・雑貨まで、充実のラインナップです。

細川智栄子あんど芙~みん先生と、考古学者の吉村作治氏からのメッセージ
内覧会には、作者の細川智栄子あんど芙~みん先生と、考古学者の吉村作治氏が出席しました。
会場内を見学した細川智栄子あんど芙~みん先生は「『王家の紋章』は、世界一周旅行の飛行機から見たエジプトの素敵な景色に感銘を受けて始めました。二人で話を考え、話し合い、納得のいくまで描き直して……気づけば50年経っていました。自宅に取っておいた原画が、こんなに綺麗に展示されているのを見て心がいっぱいです」とにっこり。また、姉妹で描き続けてきて良かった点について、智栄子先生が「すぐに愚痴を聞いてもらえることです。愚痴を受け止めてもらえるので、元気が出ます」と言えば、芙~みん先生は「大きなケンカにならないんです。締め切りがあるから、日々、前に進むしかない」ときっぱり。
また、吉村氏は「(『王家の紋章』の)ファンなんです。ストーリーが素晴らしい。それから、目。目が古代エジプトの人々の目で、ぴったり。若い人、中年、老年と描き方も違う」と語っていました。

デジタル全盛期にあって、『王家の紋章』は始まりから現在に至るまで、一枚一枚、手描きで描かれています。手描きならではの繊細な表現と、少女漫画ならではの豪華で美しい世界は「圧巻」のひと言です。古代エジプトと少女漫画の素晴らしき世界を、ぜひこの機会にご堪能ください。

「王家の紋章 原画展」
〈東京会場〉
会期:2026年8月28日〜9月13日
会場:有楽町マルイ8F イベントスペース(東京都千代田区有楽町2-7-1)
〈大阪会場〉
会期:2026年10月9日〜10月25日
会場:なんばマルイ5F イベントスペース(大阪府大阪市中央区難波3-8-9)
〈福岡会場〉
会期:2027年1月16日〜1月31日
会場:博多マルイ7F イベントスペース(福岡県福岡市博多区博多駅中央街9-1)
入場料:2,200円(税込)
公式HP:https://ouke50th.fundom-event.com/
平凡社「太陽の地図帖」名作少女漫画シリーズから、待望の最新刊『細川智栄子あんど芙〜みん『王家の紋章』の世界』が10月8日に発売されます!

