第1回
庄野潤三邸
家族や庭とつながった山の家
撮影・編集=栗原論、構成=宮崎謙士
別冊太陽スペシャル『小さな平屋に暮らす もしも私が家を建てるなら。』では、さまざな「平屋」で暮らすひとたちを特集・紹介しています。本誌では伝えきれなかった4つの「平屋」に暮らす人たちのショートストーリーをお届けします。
第1回は、作家の庄野潤三(1921‐2009)の平屋の家です。『プールサイド小景』『タべの雲』など、戦後文学を代表する数々の名作を発表した庄野潤三。晩年は、老夫婦の生活や孫とのふれあいをテーマに連作を書き継ぎました。1961年、多摩丘陵を見渡す小高い丘の上に建てられた平屋。作家亡き後、現在は長男の龍也さんが家を守っています。今回、龍也さんの語りで、庄野文学の舞台にもなった「山の家」を紹介します。